天使ニューの日常を深める聖書話『神の予定は絶対か』

天使ニューの日常を深める聖書話

苦しい生涯を送った使命者たち

チャーチル
チャーチル

ああ、神様の歴史について行くって大変だなあ…。

ハモニー
ハモニー

最近は感染症の流行で活動範囲狭まってるから、私も何ができるか考え中。

チャーチル
チャーチル

直近のこともそうなんですが、人生を見通したときに、神様が用いられて偉業を成した人たちの生涯が必ずしも栄えたわけじゃなくて、むしろ苦しいことが多いなあって。

ハモニー
ハモニー

ああ、そういうことなのね。

じゃあ私からスタートね。

最初の人アダムは神と疎通を始めて創造の目的を成すべきだったけど、サタンのまどわしによってエバと共に堕落して、エデンの園を追われて生涯苦しい生活を送ることになりました。

はい、次チャーチル君。

チャーチル
チャーチル

(え、なにこれ、歴史上の苦しい生涯を送った人を挙げていくゲームってことかな??)

は、はい…。ノアは自分自身は「全き人」として認められたにもかかわらず、神の裁きの洪水が収まる五か月の間方舟に乗りながら自由のない生活を強いられることになりました。

ハモニー
ハモニー

モーセは自分自身は神様が直接相対して話を交わして旧約の土台となる律法を授かった大預言者であったにもかかわらず、カナンの地を見ることはかなわずに逝去しました。

チャーチル
チャーチル

(まだまだ、負けないぞ…!)

士師のエフタはイスラエルが偶像崇拝を行ってアンモン人に侵略された際に立てられ、神様をより頼んでイスラエルを率いて戦いを挑み、アンモン人を退けるに至りました。しかし、自身が立てた誓約に従って一人娘を失うこととなりました。

ハモニー
ハモニー

(こやつ、なかなかやりよる…!)

士師のサムソンはナジル人として選ばれ、イスラエルを支配する多くの敵を打倒しましたが、ペリシテ人につかまって両目を奪われた後、ダゴンの聖殿の柱を引き抜いて自らも下敷きとなって凄惨な最期を遂げました。

チャーチル
チャーチル

(もう返してこないでくれ…!)

預言者エリヤはカラスの与えるパンと水によって生きながらえながら三年半の潜伏期間を過ごしたうえでバアルとアシラの総勢八百五十人にも上る預言者を滅ぼしました。

しかし、直後に今度は王の妻イゼベルに追われて逃亡し、しばし活動するもののエリシャにその使命を引き継いで「昇天」すなわち死を迎えることになりました。

ハモニー
ハモニー

(もうひと踏ん張り…!)

サウルは神に油注がれて王となったものの、最期はペリシテ人との戦争の中で自害することとなりました。

チャーチル
チャーチル

(ま、まだやるの…?ハモニーさんってそんなに聖書読んでるようには見えなかったけど…!)

ヨシヤ王は過越しの祭りを復興し、偶像を切り倒し、神の宮を修繕して「後にも先にもこのような王はない」とまで言われましたが、自国の領土を通過しようとしたエジプトの軍隊と戦う中で戦死しました。

ハモニー
ハモニー

(勝った…!)

イエス様はご自身は義なる方であったにもかかわらず、福音を伝えた三年半の間は絶えず迫害を受け続け、遂には十字架によって万民に救いを与える道を歩まれました。

チャーチル
チャーチル

う…、もう聖書が終わって…。まさか…、負けたのか、この僕が…?

ハモニー
ハモニー

なかなかいい勝負だったわ。

ν(ニュー)
ν(ニュー)

中心人物、預言者、メシア、いずれの級の使命者も苦難の歳月を過ごした人は数え切れませんね。

ハモニー
ハモニー

ν(ニュー)さん、もう勝負はつきましたよ。

ν
ν

はい、勝敗はこの目でしかと見届けました。が、ここで悟りなく終わってしまってはいささかもったいないかと。

聖書には神と人間についてこのような言葉があります。

陶器を造る者は、同じ土くれから、一つを尊い器に、他を卑しい器に造りあげる権能がないのであろうか。

ローマ人への手紙9:21

この聖句をもとに神の予定は絶対的であると言われもします。

果たして先程お二人が挙げていた人々の運命はこのように最後は苦しみを受けるべく定められていたのでしょうか?人の運命は決まっているのでしょうか?

チャーチル
チャーチル

それ、聞きたいです!

個人の責任と時代の責任がある

ν
ν

結論から言えば、これらが皆絶対的に予定されていたわけではありません。

使命者は神の前では一方では一人の人間であり、他方では時代を代表する立場として時代の責任を負って神の前に立たなければならない存在なのです。

つまり、

卑しい器が汚れを除き去れば尊い清い器として用いられる

テモテへの第二の手紙2:21

とあるように個人としても神の前に完全であるように努める責任を負いますが、一方では時代の象徴としての姿を映し出すことがあり得るのです。

ハモニー
ハモニー

そっか。アダムは個人としてサタンの誘惑に打ち勝つことができずに神様の言葉を捨ててエバと共に堕落して呪われて生涯苦しい生活を強いられたってことですね。

チャーチル
チャーチル

ノアは彼自身が福音を伝えた地域全体が人々の性的な乱れと暴虐で裁かれることになったから、自分の命は救われたけれども方舟の上で五か月の時を過ごす苦痛を共に負わなければならなかったってことですね。

ハモニー
ハモニー

モーセはエジプトからついて来た民の不信と悪評が限界に達したことで、彼らの罪を負って民と共に四十年の間荒野をさまようこととなったのね。

チャーチル
チャーチル

(ぬ…今度こそ…)

エフタは神様が望んでもいない人柱の請願を立てることによって最愛の一人娘を失ったんですね。

本来神様は「自らの息子娘をモレクに捧げる者を怒る」方であり(レビ記20:2-4)、また「犠牲よりも慈しみを好む」方であって、そのように人間を捧げることによって憐れみを施される方ではありません(ホセア6:6)。

「神に誓ったことは果たさなければならない」という戒めによってエフタは自らの口から出たその過ちを償わなければならなくなったということになります(民数記30:2)。

ハモニー
ハモニー

(まだまだ…!)

サムソンは異性の誘惑にたびたび陥ったことによって一度は経済の危機に陥り、二度目は自らの両目、そして遂には命を失ったんですね。

チャーチル
チャーチル

(まだ行ける…!)

エリヤはイゼベルから脅されて心が折られてしまったことで、再び神様の使命を全うすることができずにエリシャに使命を引き継ぎ、自らは命を失ったんですね。

ハモニー
ハモニー

(勝って、また勝つのよ!)

サウルは神様の前の従順を忘れて自分の思いのよしとするところに従って政治を行って、かつそれで神様から見放されてからは新たに選ばれたダビデの命を狙って悔い改めずに過ごして、しまいにその報いを身に受けることとなったのね。

チャーチル
チャーチル

(勝つんだ、今度こそ…!)

ヨシヤはエジプトが上ってきたその光景を前にして最後まで神に祈ることを全うできずに自己主観と周囲の人間の声に流されて滅ぶこととなったんですね。

ハモニー
ハモニー

(悪いけど、また勝たせてもらうわ!)

イエス様はまず宗教指導者たちが「神が火と剣を持って雲に乗ってくる」との預言を文字通りに信じて神が人を通して働かれる法則と「女の生んだ子」として地上から来られるとの預言に無知だったから排斥されました。

さらにはバプテスマのヨハネが自らの証の使命を悟ることのできず、独善的に政治に割り込んで処刑されたことによって完全に土台を失ってしまいました。

それで、不信仰によって傾いた時代を救うために自らの肉体を十字架に差し出すことで何とかうず高く積もった罪を清算して人々の霊の救いを成し遂げる運命を辿ることとなったということですね。

チャーチル
チャーチル

うう…。

ν
ν

お二人とも、エクセレント。

神と人との責任分担

ν
ν

神は天体を運行され、季節を移され、人々に夢や幻、万物、はたまた聖書を通して啓示を与え、霊感や考えを与えられながら人の文明が発達するように導かれながら、神としての責任を果たされます

しかしご自身と人との愛の目的を成すために人間には自由意志を与えられ、その御心のせいぜい二十分の一から十分の一ほどの責任分担を課されます

そしてこの人間の責任分担は少ないようでも心と精神と命を尽くして初めて満たすことのできるものなのです。

チャーチル
チャーチル

イエス様がまた来られる時も神様はその肉体となる人を育てたり、世界中の状況を変えられたりして準備なさいますが、その人自身や迎える人々が責任分担を果たせなければ再び二千年前のイエス様のような結果になってしまうということですね。

ν
ν

左様です。

キリストを送る、これは絶対的に予定されています。しかしキリストを迎えた人々やキリスト自身の運命はその時々の彼らの立てた条件によって変わるのです。

ハモニー
ハモニー

じゃあ、しっかり学んでキリストを迎えて、迎えたらよくその御言葉を聞いて支えていかないとね。νさん、今日もありがとうございました。

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