聖書に出てくる王は単純なのか

いや〜、これはないなぁ…。

それ聖書ですよね。何かおかしいことでもありましたか?

列王記を読んでて、ソロモンとかレハベアムとかアマジヤとかウジヤとか、「力が強くなると高慢になって神様を捨てた」って、ウケるでしょ👊
そんなに単純な人たちだったの?(クスクス)って。

それは、そうですね…。

私が王だったら、もっとちゃんとやるのに。

皆さんそうおっしゃいます。

(面倒な流れの予感…)では今日はこの辺で…。

まあまあ、ν(ニュー)さんが来たからにはきっと大事なことがあるのでしょうから、聞いてみましょうよ。
成功には運も必要

一言で言うと、成功するには運も必要だということです。

いきなり一言で言われても何のことやら…。

ああ、そういうことか。

…。ひとまず、「運はすなわち神様」とどこかで聞いた気がします。

左様です。しかし、その話は人間と神の責任分担の話でもあるわけです。

なんだか難しくなってきたわ…。

例を挙げますと、学校の試験勉強で良い成績を取るためには何が必要でしょうか?

勉強です。

そうです。正解があり、範囲が分かっているなら勉強したらよいのです。しっかり勉強して良い点数が取れたらそれは自分の実力と言えるでしょう。
では国語の話の解釈のように確固たる正解がないとしたらどうでしょう?

その場合はラッキーチャンスで、何を答えても正解になります!

気持ちは分かりますが、一応採点する人がどう見るかで正解が決まるんじゃないかな…。

「そくそくそくそく世界」か。

「そくそくそくそく」?ああ、そういうことか。所詮は測る側と測られる側ということですね。

(これはきっとエスパーの類だわ。そうだ、そうに違いない)

そう、点数をつける人の意向に左右されることになります。同じ人でもその時の時代背景や状況や気分によって変わることもあります。

基本的な実力は必要ですが、運も必要ですね。

「一夜漬けでもテスト乗り越えられました。ハレルヤ!」とはニュアンスが違いますね。

(それは言わない方が…)

ではもっとスケールを大きくして、国を治めるとしたらどうでしょう?

話が大きすぎて、確固たる正解がある部分の方が少ないです。国のビジョンを据えることからして知恵、知識が求められるし、人の心をつかむカリスマ性や実行力とかも求められますよね。

でも全てに長けている人なんてなかなかいないよね。人に頼るにも適当な人がいないかもしれないし、育てるにも時間がかかるかもしれないし。

あとは資源も時代によって中心が違ったりして、自分が豊かになれるかどうかは地理的に良い位置にいるかどうかが一番大きかったりします。

お二人ともエクセレント。そういうわけで、国を治めるにはより大きな運が必要なわけです。ただ一方で、大事なことがあります。

大きなことになるほど運の割合は大きいけど、基本的な実力も大きなものを求められるということですよね。

ブリリアント!
人間の最大限の努力より神の采配がずっと大きい

ということは、「ソロモンって馬鹿だな〜。恩知らずだな〜。ウジヤも軍事的な天才かもしれないけど神様に勝てるわけないじゃん、馬鹿だな〜」って思うけど、神様を一旦脇に置いてみたら確かに力があったかもしれないってことね。ただで戦争には勝てないか。

肉の話だけなら僕よりずっと賢い人たちだったんでしょうね。恐ろしく努力もしたでしょうし。

今お二人は勉強の話からの流れで話しているからそう捉えることができているのです。
聖書で「神が助けた」とあってもそれは結果を見て記録されたものであって、当時を生きていた王たちが日常的に神の声を聞いていたと思ってはいけません。そもそも王と預言者は分かれています。預言者もその時々ふさわしい人が夢や幻で啓示を受けるだけです(民数記12:6-7)。
つまり、王たちも皆さんのように生きていたと思ってください。

確かに、いつも声が頭に響いてたら道を間違えようがないわ。

ここでわたくしがお伝えしたいこととしては、こうした錯覚は責任が大きな仕事を任されるようになると誰もが経験する可能性があるということなのです。
そういう仕事をする人に力がないわけではなく、確かに才能はあるし、努力もそれだけのものを注いできたから任されるのですが、それ以上に仕事において神が司っておられる部分が大きいのです。

戦いの日のために馬を備える、しかし勝利は主による。
箴言21:31
戦に勝つための準備は人間の考えつく範囲でしっかりやるということですね。

とはいえ、人格も実力もないのにほぼ運だけで上席に就いちゃう人もいると思いますけどね。

それはまた別の話です。邪悪な時代には邪悪な統治者が選ばれるのも定めだというのと同じようなことです。
というわけで、わたくしは次の羊のもとへ参ります。

νさん、ありがとうございました。